夕方になると、西日がテレビの画面に当たって白っぽく光り、番組がよく見えない。朝は、書斎のパソコンのモニターに朝日が入って、文字が読みにくい。そんな経験はありませんか。

先に答えると、画面が見えにくくなる主な原因は、窓から入る光そのものよりも、「画面に映り込む」ことと「画面とまわりの明るさの差」です。まず効くのは、画面の向き・カーテンやブラインド・部屋の明るさの整え方です。窓のガラスを替える方法もありますが、まぶしさを大きく減らす道具ではない点を、数字をあげて正直にお伝えします。

文:ガラパゴス内窓 編集部 / 更新日:2026年10月

先に結論:まぶしさ対策は「画面」「カーテン」「窓」の順に考える

  • 原因:窓の光が直接目に入る、画面に光が映り込む、画面とまわりの明るさの差が大きい、の3つが重なると見えにくくなります。
  • 自分でできること:画面の置き場所や角度を変える、ブラインドやカーテンで光をやわらげる、昼でも照明をつけて明るさの差を小さくする。お金はかかりません。
  • 窓が関わる場合:熱を抑えるタイプのガラス(内窓の遮熱ガラスなど)は、暑さには役立ちますが、見える光はある程度通ります。まぶしさの対策としては、カーテンやブラインドとの組み合わせで考えます。

画面が見えにくくなる理由

厚生労働省は、パソコンなどを使う仕事の健康管理の決まり(ガイドライン)の中で、「グレア」という言葉を説明しています。グレアとは、視野の中に明るすぎる点や面が見えることで起きる、不快感や見にくさのことです。窓が視野に入っていると、まぶしさを感じたり、画面の文字や図形が見にくくなったりして、眼の疲れの原因になるとされています。

まず自分でできること(お金がかからない順)

1. 画面の置き場所と角度を変える

ガイドラインの解説には、ディスプレイを置く位置を工夫してグレアが生じないようにする、映り込みがある場合は画面の傾きを調整して少なくする、と書かれています。窓と向かい合う、または窓を背にする配置では、光が画面に入りやすくなります。画面を窓と横向きにするだけで、見え方が変わることがあります。テレビも同じ考え方です。

2. カーテンやブラインドで光をやわらげる

同じガイドラインには、画面に太陽の光が直接または間接的に入る場合は、必要に応じて窓にブラインドまたはカーテンなどを設け、適切な明るさにすること、と書かれています。

気をつけたいのは、窓を暗くすると昼でも電気が必要になることです。環境省の実証事業の報告書は、日射を遮るレースカーテンの冷房の負担を計算していますが、暗くなって増える照明の熱は計算に入れていない、と注記しています。暑さの面の対策は西日の暑さを防ぐ方法で説明しています。

3. 部屋の明るさと画面の明るさをそろえる

ガイドラインでは、画面の明るさとまわりの明るさの差は、なるべく小さくするとされています。窓側だけがとても明るいと、目が疲れやすくなります。昼でも照明をつけて画面のまわりを少し明るくする、画面の明るさの設定を部屋に合わせる、といった方法があります。厚生労働省のパンフレットにも、輝度(明るさ)やコントラストの調節機能が眼の保護に役立つと書かれています。

窓のガラスでできること、できないこと

内窓(今ある窓の室内側に、もうひとつ窓をつけるリフォーム)には、日射熱を抑えるタイプのガラスを選べるものがあります。メーカーの公表している数字を、条件つきで見てみます。

  • LIXIL「インプラス」:Low-E複層ガラスのグリーン(高遮熱仕様)について、公式ページで「夏の日射熱を60%カット」「紫外線を80%カット」と説明しています。同じページには、算出の条件の詳細はWEBカタログで確認するよう案内があり、このページだけでは、何と比べた数字かまでは確かめられませんでした。
  • YKK AP:Low-E複層ガラス日射遮蔽型(遮熱タイプ)について、紫外線を76%カット(3ミリ+A+3ミリの場合)と記載しています。このページには、日射熱や見える光の数字は載っていませんでした。

では、見える光(可視光)はどうでしょうか。熱を抑えるタイプのガラスでも、見える光はある程度通ります。ガラスごとの具体的な数字は、メーカーのWEBカタログで、試験条件とあわせてご確認ください。

つまり、熱を抑えるガラスにしても、見える光はまだ通ります。画面にうつり込む光やまぶしさが、ガラスを替えるだけでいちじるしく減る、とは言えません。逆に、暑さ(日射熱)は大きく抑えられる数字ですので、「まぶしさも暑さも気になる」場合に、遮熱ガラスにカーテンやブラインドを組み合わせる、という考え方になります。

窓での対策が向かない場合、気をつけたい点

  • 画面の置き場所を変えるだけで解決するなら、窓の工事は必要ありません。
  • YKK APは、Low-E複層ガラスは透過光と反射光で色調が違って見える場合がある、としています。外の景色や部屋の見え方(色味)が変わることがあります。
  • 環境省の資料は、日射を遮る遮熱フィルムや熱線反射ガラスなどについて、冬に室内に入る日射熱が少なくなり、暖房の負担が増えることがある、と注意しています。日射を遮る性質のガラスを選ぶときは、窓の向きと地域によって、冬の影響も考えて選びます。

ガラスの種類による違いは、内窓のガラスの選び方でくわしく説明しています。外から見たときの見た目や、色味が気になる方は、内窓の見た目の記事もご覧ください。

状況ごとの対策の選び方

状況まず試すこと窓の対策を考えるとき
テレビの画面に窓がうつり込むテレビの向きや角度を変える。見る時間帯だけカーテンを閉める向きを変えても残る場合に、カーテンやブラインドを見直す
パソコンの画面に朝日・西日が当たる画面を窓と横向きにする。ブラインドで光をやわらげる暑さも気になるなら、遮熱ガラスの内窓を検討する
カーテンを閉めると暗すぎる光を通す薄手のカーテンやブラインドで、角度を調整する。部屋の照明をつける窓ガラス自体で熱を抑えたい場合に、遮熱ガラスを検討する
夏の暑さとまぶしさの両方が困る画面の位置、カーテン、ブラインドを組み合わせる遮熱ガラスの内窓は、暑さの面で役立つ可能性がある

よくある質問

遮熱ガラスの内窓にすれば、画面のまぶしさはなくなりますか

なくなるとは言えません。熱を抑えるガラスは、見える光をある程度通すため、まぶしさを大きく減らすことを目的としたガラスではありません。画面の置き場所やカーテン・ブラインドと合わせて考えるのが現実的です。

遮光カーテンを閉めれば、いちばん確実ではないですか

光は減りますが、昼でも部屋の電気が必要になります。厚生労働省のガイドラインも、光を消すのではなく「適切な明るさ」にするよう書いています。ブラインドの角度で調整する方法もあります。

西日の暑さも一緒に何とかしたいときは、どうすればよいですか

暑さの面では、窓の対策が役立つ場合があります。くわしくは西日の暑さの記事と夏の暑さ対策のページをご覧ください。

まとめ:まぶしさは、まず「向き」と「カーテン」から

画面が見えにくい原因は、窓の光だけでなく、映り込みや、画面とまわりの明るさの差にもあります。画面の向きを変える、ブラインドやカーテンで光をやわらげる、昼でも照明で明るさをそろえる、が、お金のかからない最初の一歩です。窓のガラスは、暑さをやわらげたいときの選択肢のひとつで、まぶしさだけを目的にすると、期待より効果が小さいことがあります。

次の一歩

夏の暑さも気になる場合は、内窓で夏の暑さをやわらげる方法と、ガラスの違いを内窓のガラスの選び方で、ゆっくり読み比べてみてください。どの窓が画面に影響しているか、窓の写真を送っていただければ、向きや時間帯を一緒に整理できます。LINEでのご相談、またはお問い合わせからお気軽にどうぞ。

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この記事の出典

  • 厚生労働省「情報機器作業における労働衛生管理のためのガイドラインについて」(基発0712第3号、令和元年7月12日、令和3年12月1日一部改正)本文と解説、同パンフレット(2026年10月に確認)
  • 環境省 環境技術実証事業「日射遮蔽レースカーテン(H22)」実証試験結果報告書(実証番号051-1032)(2026年10月に確認)
  • 環境省「CO₂削減ポテンシャル診断実践ガイドライン2019」にもとづく日射遮蔽対策の資料(2026年10月に確認)
  • YKK AP「Low-E複層ガラス 日射遮蔽型(遮熱タイプ)」ページ、よくあるお問い合せ「Low-E複層ガラスの種類」(2026年10月に確認)

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