「家じゅうの窓に内窓を付けたいけれど、予算がとても足りない」「冬の朝、寝室だけでも何とかしたい」。そんなふうに、まず1部屋、あるいは1か所だけ付けたいと考える方はたくさんいます。1か所だけでも、始める意味はあります。ただし、どこを選ぶかと、補助金の最低額には、先に知っておきたい点があります。

この記事では、「1か所だけにするときの考え方」と「国の補助金の最低額との関係」に絞ってお話しします。どこから付けるかの順番そのものは内窓はどこから付ける?、家全体の断熱の順番は断熱の順番の記事で説明しています。

文:ガラパゴス内窓 編集部 / 更新日:2026年10月

先に結論:1か所だけにするなら、この3つで決める

  • 選ぶ基準:いちばん困っている部屋で、いちばん長く過ごす時間のある場所の窓。寒さ・暑さのどちらが一番の悩みかを先に決めます。
  • 窓の大きさ:大きな窓ほど、悩みへの影響も、費用も、国の補助額も大きくなります。
  • 補助金の最低額:国の先進的窓リノベ2026事業は、補助額が5万円以上でないと工事の対象になりません。小さな窓を1か所だけだと、この最低額に届かないことがあります。

1か所だけでも、意味はあるのか

内窓は、いまある窓の内側にもう1枚窓を付けて、窓まわりの空気の層を増やすものです。付けた窓の分だけ、その窓まわりの状態が変わります。ほかの窓はそのままなので、家全体が一度に変わるわけではありません。

部屋の中でいちばん大きな窓や、いつも過ごす場所のそばの窓だけでも、その場所の寒さや暑さの感じ方が変わることはあります。ただし、効果の出方は、窓の向きや、ほかの窓・壁・すき間の状態によって違います。「1か所付ければ部屋じゅうが変わる」とまでは言えません。

どこを選ぶか:考え方の順番

1か所だけにするときは、次の順番で考えると迷いにくくなります。

  1. 悩みを1つに決める:「冬の寝室が寒い」「西日でリビングが暑い」など、いちばん困っていることを1つ書き出します。
  2. その悩みがある部屋の、いちばん大きな窓を見る:窓が大きいほど、その部屋の寒さ・暑さに窓が関わる部分も大きくなりやすいからです。
  3. 過ごす時間の長さで比べる:同じ悩みなら、寝る時間・家で過ごす時間の長い部屋を優先します。
  4. 窓の面積を測る:後で説明するとおり、国の補助額は窓の面積で決まります。幅×高さで、おおよその面積を出せます。

寒さには冬の寒さと内窓のページ、暑さには夏の暑さと内窓のページを用意しています。ガラスの種類で、断熱を重くするか遮熱を重くするかが変わるため、あわせて内窓のガラスの選び方もご覧ください。

1か所だけにするときの注意:補助金の最低額

環境省の先進的窓リノベ2026事業の公式サイトには、補助額は5万円以上であることが工事の要件だと書かれています。また、先進的窓リノベ事業とみらいエコ住宅2026事業に分けて申請する場合も、先進的窓リノベ事業だけで5万円以上が必要で、両事業の補助額は合わせて数えられないと書かれています。

内窓の補助額は、1製品ごとに、窓のサイズと性能で決まります。公式サイトが示している、戸建住宅の内窓の補助額は次のとおりです。

窓のサイズ(内窓の面積)性能区分P(SS):Uw値1.1以下性能区分S:Uw値1.5以下1か所だけで5万円以上か
小:0.2㎡以上1.6㎡未満36,000円22,000円どちらも届かない
中:1.6㎡以上2.8㎡未満58,000円34,000円P(SS)は届く/Sは届かない
大:2.8㎡以上4.0㎡未満89,000円52,000円どちらも届く
特大:4.0㎡以上140,000円76,000円どちらも届く

これは戸建住宅の場合です。マンションなど集合住宅は、公式サイトに別の補助額の表があります。たとえば集合住宅では、中サイズの性能区分Sは37,000円、小サイズの性能区分P(SS)は40,000円で、やはり1か所だけでは5万円に届きません。ご自宅の建物の区分で確認が必要です。

この表から分かるのは、次のことです。小さめの窓(たとえば幅0.8m×高さ1.0mで約0.8㎡)を1か所だけ付けると、補助額は5万円に届かず、補助金は使えません。一方、小さな窓でも、2か所以上をまとめて申請して合計が5万円以上になれば、対象になる場合があります。たとえば小サイズの性能区分P(SS)なら、36,000円×2か所で72,000円です。

つまり、補助金を使いたい場合は、「1か所だけにする」より、「大きな窓を1か所にする」か「小さな窓を2か所にする」ほうが、条件に合いやすいことがあります。補助金はあくまで条件のひとつで、補助金のために必要のない窓まで増やすのはおすすめしません。悩みの大きさと予算で決めてください。

補助金を使うときに知っておきたいこと

  • 補助額は、窓のサイズと、製品の性能区分で決まります。使う製品が対象に登録されているかも関わります。
  • 工事に着手できる期間は、2025年11月28日から2026年12月31日までです。予算の上限に達した場合は、その時点までになります。
  • 契約より前に着手した工事は対象になりません。「先に工事してから申請」はできません。
  • 消費者が直接申請するのではなく、登録された事業者が申請します。
  • 1戸あたりの上限は100万円です。

制度の流れや、ご自宅が対象になるかは補助金に関してのページでご案内しています。性能区分の考え方は真空ガラス内窓の紹介ページもご覧ください。

1か所だけが向かないとき

次のような場合は、1か所だけにこだわらず、別の進め方も考えたほうが後悔しにくくなります。

  • 悩みの部屋に、大きな窓が何か所もある:1か所だけ付けても、残りの窓の影響が大きく、思ったほど変わらないことがあります。
  • 悩みが結露やカビ:窓の結露は、部屋の湿気や換気の影響もあります(結露と内窓のページ)。
  • 小さな窓だけを1か所:補助金の最低額に届きません。付ける意味がないわけではありませんが、費用面の条件が変わります。

まず窓の写真を見せていただければ、どこから付けるのがよいか、補助金の最低額に届くかを一緒に考えます。お見積りは無料です。費用は窓の大きさ・数・ガラスの種類で変わるので、窓の写真を送っていただければお出しします。金額の決まり方は内窓の費用の記事に整理しています。

よくある質問

1か所だけだと、補助金は使えませんか

窓の大きさと性能区分によります。環境省の公式サイトでは、補助額が5万円以上であることが要件とされています。戸建の大サイズ・特大サイズの窓や、中サイズでP(SS)の製品なら1か所でも届きます。小さな窓は、1か所だけでは届きません。

最低額に届かないとき、窓を増やすしかありませんか

窓を増やす以外に、性能区分の高い製品を選ぶ方法があります。小サイズでも、性能区分Sから区分P(SS)にすると補助額が上がります。ただし、価格も上がります。補助金を使わずに付けるという選び方もあります。

先に1か所だけ付けて、あとから増やしてもいいですか

増やすことはできます。ただし、補助金は期間と予算に上限があり、公式サイトでは予算の上限に達し次第、受付を終了するとされています。あとから増やすときに補助金が使えるかは、その時点の状況で変わります。

まとめ:1か所なら「悩みの部屋の大きな窓」。補助金は最低額を先に確認

1か所だけにするときは、いちばん困っている部屋の、いちばん大きな窓から考えるのが基本です。そのうえで、国の補助金を使うなら、補助額が5万円以上になるかを先に確認します。小さな窓だけを1か所付けると届かないことがあるため、大きな窓にするか、複数をまとめるか、補助金なしで考えるかを選びます。

ご自宅の窓の大きさや、補助金の最低額に届くかどうかは、写真があるとお伝えしやすくなります。LINEでのご相談、またはお問い合わせからお気軽にどうぞ。

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この記事の出典

  • 環境省・経済産業省・国土交通省「先進的窓リノベ2026事業」公式サイト「対象要件の詳細」ページ(2026年10月15日に確認。補助額の下限、1戸あたり上限、工事着手期間)
  • 同公式サイト「内窓設置」ページ(2026年10月15日に確認。戸建・集合住宅の補助額表、サイズ区分)
  • 同公式サイト トップページ(2026年10月15日に確認。申請は登録事業者が行うこと、予算上限に達し次第受付終了)

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