
気になるお部屋を内見しているとき、間取りや日当たりに目がいって、窓はあまり見ないまま帰ってきた、という方は多いのではないでしょうか。住みはじめてから「冬の朝、カーテンの裾がぬれている」「夜、外の音がよく聞こえる」と気づいても、そのときにはもう契約が終わっています。
先にお伝えすると、窓は寒さ・結露・音・防犯のどれにも関わる場所で、内見の10分で、かなりのことが自分の目と手で確かめられます。この記事では、特別な道具がなくてもできる確かめ方を、順番にご紹介します。
文:ガラパゴス内窓 編集部 / 更新日:2026年10月
先に結論:内見で窓を見る3つのポイント
- 原因:窓は壁にくらべて熱が出入りしやすく、ガラスとサッシの組み合わせで性能が大きく変わります。結露・音・防犯も、窓のつくりと鍵まわりで差が出ます。
- 自分でできること:ガラスが1枚か2枚か、サッシが金属か樹脂か、窓まわりに結露やカビのあとがないか、鍵がかかるか、を見て、触って、聞いて確かめます。
- 気になった場合:賃貸でも、条件によっては内窓をあとから付けられることがあります。ただし貸主さんの許可が先です(賃貸でも内窓は付けられる?)。
まず知っておきたい、窓の性能の見方
国土交通省・経済産業省などが案内している「窓の性能表示制度」では、窓の性能を「断熱性能」と「日射熱取得率」の2つで表します。断熱性能は6つの★マークで表され、★が多いほど断熱性能が高いことを示します。熱貫流率という数字で見ると、値が小さいほど熱が伝わりにくい窓です。
同じ資料では、窓の断熱性能は「サッシとガラスの組み合わせ」で決まると説明されています。つまり、内見でも見るところは、ガラスの種類とサッシの材質の2つです。
寒さ:ガラスとサッシを見る
窓のガラスが1枚だけの「単板ガラス」か、2枚の間に空気の層がある「複層ガラス」かは、ガラスの端やふちを近くで見ると分かることが多いです。迷ったら、不動産会社の担当の方に「複層ガラスですか」と聞いてみましょう。サッシは、金属(アルミ)か、樹脂か、金属と樹脂の組み合わせかで、冷たさが変わります。
お部屋の中で、窓の近くに立って、ガラスやサッシのふちにそっと手をあててみてください。外が寒い日であれば、ひやっとする度合いで、熱の逃げやすさをなんとなく感じとれます。あわせて、窓のすき間から風が入らないか、閉めたときにサッシがぴったり合っているかも見ておきます(冬の寒さ対策のページ)。
結露:窓まわりの「あと」を探す
結露は、あたたかく湿った空気が冷たいものにふれて水滴になる現象です。冬に窓ガラスがくもるのも、冷えたガラスに室内の空気がふれて、空気中の水蒸気が水になるためです。窓の断熱性能が低いほど、ガラスの表面が冷えやすく、結露が起きやすくなります。
内見のときは、結露そのものは見られなくても、あとが残っていることがあります。窓枠の下や、カーテンレール、窓のまわりの壁紙を、次の点で見てみてください。
- 窓枠やサッシの下に、黒ずみやカビのような点がないか
- 窓まわりの壁紙が、はがれたり、しみになっていたりしないか
- 北向きの部屋や、押し入れ・クローゼットの外壁側に、湿ったにおいがないか
これらは、結露が起きやすいかどうかを知る手がかりであって、あるから結露する、ないから起きない、と言い切れるものではありません。暮らし方(部屋干し、加湿器、換気のしかた)でも変わります。気になるときは、前に住んでいた方の様子を管理会社に聞いてみるのも一つの方法です(結露のページ)。
音:窓を閉めて、耳で確かめる
窓を開けているときと閉めたときで、外の音がどれくらい変わるかを、実際に聞いてみます。道路や線路、駅、学校、飲食店などが近いお部屋は、できれば平日の朝や夕方など、時間を変えて見に行くと、暮らしはじめてからの音のイメージがつかみやすくなります。
サッシの音を防ぐ力は、「T等級」という数字で表されます。T-1からT-4までの4つがあり、数字が大きいほど遮音性能が高いとされています。ただ、内見でその等級まで分かることは少ないので、「閉めたときの音」と「サッシのすき間」を自分の耳と目で確かめるのが現実的です。すき間があると音が通りやすい、という一般的な考え方もありますが、内見で出せる結論は、閉めた状態でどう聞こえたか、までです(防音のページ)。
防犯:鍵と、窓のガラスを見る
警察庁の「住まいる防犯110番」では、戸建て住宅の侵入口は窓がもっとも多く、約6割を占めると案内されています。共同住宅では、表の出入口(玄関など)に次いで、窓が多い侵入口とされています。また、いずれの住宅でも、鍵をかけていない「無締まり」での被害が多いとされています。
内見では、次の点を見ておくと安心です。具体的な手口ではなく、ふだんの備えの確認です。
- 窓の鍵(クレセント)が、きちんと動いてかかるか
- ベランダや1階、人が近づきやすい場所にある窓に、補助錠やロック付きのクレセントがあるか
- 窓の外に、足場になりそうなものや、道路から見えにくい死角がないか
同じ警察庁のページでは、窓の対策として、防犯合わせガラスや防犯フィルム、ロック付きクレセント、補助錠などが紹介されています。ただ、これらを付ければ入られないと言い切れるものではなく、鍵をかける習慣がいちばんの基本です(防犯のページ)。
見るところの早見表
| 気になること | 内見で見るところ | 分かること・分からないこと |
|---|---|---|
| 寒さ | ガラスが1枚か2枚か/サッシの材質/窓際のひんやり感/すき間 | 熱の逃げやすさの目安。正確な数値は仕様書などで確認 |
| 結露 | 窓枠の黒ずみ・壁紙のしみ・においの有無 | 結露が起きやすいかの手がかり。暮らし方でも変わる |
| 音 | 窓を閉めたときの音/時間帯を変えた確認/サッシのすき間 | 実際の聞こえ方。等級は内見では分からないことが多い |
| 防犯 | 鍵の動き/補助錠の有無/窓の外の死角 | 備えの状態。それだけで安全と言い切れない |
気になった窓があったときの選択肢
内見で窓が気になったとき、まず考えられるのは、ほかの部屋を選ぶか、条件を不動産会社に相談することです。そのうえで、住むと決めた場合は、窓を後から強くする方法として、いまの窓の内側にもう一つ窓を付ける「内窓」があります。工事が短時間で済み、いまの窓をこわさない付け方のため、賃貸でも検討されることがあります。
ただし、賃貸は貸主さんの許可が必要です。建物のきまりや、窓枠の状態によっては付けられないこともあります。許可の取り方や、付けられるかどうかの考え方は、賃貸でも内窓は付けられる?にまとめています。ひとり暮らしの方向けの視点は、ひとり暮らしの内窓もご覧ください。
お見積りは無料です。費用は窓の大きさ・数・ガラスの種類で変わるので、窓の写真を送っていただければお出しします。
よくある質問
内見に持っていくものはありますか
特別な道具は要りません。スマートフォンで窓まわりの写真を撮っておくと、あとで比べたいときや、内窓の相談をするときに役立ちます。メジャーがあれば、窓の幅と高さもはかっておくと便利です。
窓の性能は、見ただけで分かりますか
ガラスの枚数やサッシの材質などは見て分かりますが、断熱や遮音の細かい性能は、見ただけでは分かりません。気になるときは、不動産会社に、窓の仕様が分かる資料があるか聞いてみてください。
あとから内窓を付ければ、窓の悩みは解決しますか
窓が原因の寒さや結露、音には、内窓が役に立つことがあります。ただ、壁や換気、暮らし方が原因のときは、窓だけでは変わりにくいこともあります。まず原因を見分けるところから、一緒に考えます。
まとめ:内見では、窓を「見る・触る・聞く・動かす」
窓は、寒さ・結露・音・防犯のすべてに関わります。内見では、ガラスとサッシの種類を見て、窓際に触れ、閉めた状態で音を聞き、鍵を動かして確かめるだけで、住んでからの「こんなはずでは」をかなり減らせます。気になる窓があったら、写真を撮っておくと、あとの相談がしやすくなります。
窓の写真を送っていただければ、費用の目安をお伝えできます。LINEでのご相談、またはお問い合わせからお気軽にどうぞ。
関連する記事
この記事の出典
- 国土交通省・経済産業省・環境省「省エネ性能向上のための 窓の性能表示制度」リーフレット(2026年10月に確認)
- 警察庁「住まいる防犯110番」戸建て住宅の防犯対策のページ、住宅の侵入口・侵入手口の順位のページ(2026年10月に確認)
- 国土交通省 東北地方整備局「保全ニュースとうほく 号外 結露への対策と暖房機器の点検・調整について」(2026年10月に確認)
- 日本建設業連合会 音環境専門部会「T等級」用語解説(2026年10月に確認)

