窓のまわりに手をかざすと、すーっと冷たい風を感じる。カーテンがふわっと動く。そんな「すきま風」は、窓のどこから入ってきているのかが分かると、自分で直せることもあります。

この記事では、すきま風の主な原因と、ご自分でできる調整、そして内窓でできることとできないことを、メーカーや国の資料をもとに順番にお話しします。内窓をおすすめする記事ではありません。まずは、お金をかけずに試せることからご紹介します。

文:ガラパゴス内窓 編集部 / 更新日:2026年10月

先に結論:まず「どこから入るか」を確かめましょう

  • 引き違い窓は、閉めたときの枠と窓のすきまを、ゴムなどの気密部品でふさぐ作り方です。風が吹くと、その部品の接触部分から空気が出入りすることがあります(YKK APの説明)。
  • 戸車(窓の下についている小さな車輪)やクレセント錠(鍵)の位置がずれていると、すきまが広がることがあります。ドライバーで調整できる場合があります。
  • ゴムパッキンのへたりや、枠のゆがみは、自分で直すのが難しいので、メーカーや施工店への相談が案内されています。
  • 内窓は、いまの窓の内側にもう1枚窓を足す工事です。すきま風そのものを「直す」のではなく、窓を2重にして室内に入りにくくする方法です。

窓のすきま風が入る主な原因

LIXILの公式のよくあるご質問では、引き違い窓のすきま風の原因として、次のようなものが挙げられています。

すきまの場所考えられる原因ご自分でできること
窓の上のほう上桟の気密材のへたり・ねじれ気密材を指で起こす。よれはドライヤーで温めながら指で戻す(LIXIL)
窓の横・下窓が傾いている、戸車のずれ戸車の調整ネジで高さを調整する
窓の中央(合わせ目)クレセント錠の締まりが弱い錠本体は上下、受けは左右に位置を動かして合わせる
合わせ目の上や下風止め板・気密ピースのへたりや外れ指で戻す、調整ネジで気密ピースを下げる
枠全体建物の経年変化による傾き、パッキンの劣化自分で直さず、施工店やメーカーに相談する

YKK APの説明では、すきま風がかなり強いときは「窓各部の調整が不十分」なことが考えられるとされています。また、換気扇を回すと、室内の空気が外に出るぶん、気密材の接触部分から空気が入ってくることもあるそうです。

ゴムパッキンそのものの劣化については、別の記事で詳しくお話ししています(内窓のパッキンの効果)。

自分でできる調整のしかた

メーカーの案内では、調整はこの順番がよいとされています。

  1. 戸車を調整して、窓が枠とまっすぐになるようにします。調整ネジを時計回りに回すと窓が上がり、反時計回りに回すと下がります(LIXILの案内)。
  2. そのあとで、クレセント錠の位置と、気密ピースなどの部品を合わせます。
  3. 最後に、窓を閉めて、すきまが残っていないかを手で確かめます。

気をつけていただきたいことがあります。YKK APは、電動ドライバーを使わないよう案内しています。商品の不具合や破損の原因になるためです。調整の方法は製品のシリーズごとに違うので、お使いの窓の取扱説明書やメーカーのページで型番を確認してからにしてください。

調整しても直らないとき、うまくできそうにないときは、無理をせず、施工店やメーカーの修理受付に相談するのが安心です。

調整してもゼロにはならない、というお話

YKK APによると、住宅用の引き違い窓は、一般にA-3またはA-4等級の気密性能にあたります。窓の面積1平方メートルあたり、1時間に出入りする空気の量が、A-3等級で8立方メートル以下、A-4等級で2立方メートル以下という基準です(メーカーの試験条件での値です)。さらに、空気の出入りは日本産業規格(JIS)でも認められていて、完全に遮断することは決められていないと説明されています。

つまり、窓の調整をきちんとしても、「風がまったく入らない」状態にするのは、もともとむずかしいのです。LIXILも、アルミサッシは構造上、わずかな空気の漏れは避けられないと案内しています。

また、窓を閉めているのに「ヒューヒュー」と笛のような音がするときは、レンジフードなどを使って室内の気圧が外より低くなり、小さなすきまから外の空気が入ってくるのが原因のことがあります。LIXILは、これは製品の不具合ではないとし、窓を少し開けて気圧の差をなくす方法を案内しています。

すきま風と、窓辺の冷たさは別のものです

「足元がスースーする」と感じても、じつは外から風が入っているのではなく、冷たくなった窓ガラスのそばの空気が下へ流れてきているだけ、ということもあります。この場合は、戸車を調整しても変わりません。

窓の熱については、国の資料でも次のように説明されています。環境省のページでは、冬の暖房時には室内の熱の約6割が開口部(窓など)から外へ逃げ、夏の冷房時には外から入る熱の約7割が開口部から入るとされています(日本建材・住宅設備産業協会の資料を引いたもので、一般的な住宅の目安の数字です)。窓は、すきまの問題と、ガラスやサッシそのものの熱の伝わりやすさの問題の、両方が関わる場所です。

内窓でできること、できないこと

内窓は、いまある窓の内側に、もう1枚窓を取り付ける工事です。国土交通省などの補助事業の資料でも、内窓設置は「既存窓の内側に、新たに窓を新設するもの」と定義されています。

お悩み自分での調整内窓
戸車のずれ・鍵のゆるみによるすきま直せる場合があるいまの窓のずれ自体は直らない。窓が2重になる
パッキンの劣化交換は施工店・メーカーへ相談いまの窓のパッキンは残る。内側にもう1層できる
窓辺のひんやり感(ガラスの冷たさ)効果は出にくいガラスの種類を選んで対応できる
音・結露効果は出にくいご相談に応じて対応できる

内窓を付けると、外の窓と内窓のあいだに空気の層ができ、すきまから入る風が室内に届きにくくなります。ただ、いまの窓の戸車がずれていたり、枠が大きくゆがんでいたりするときは、まずその状態を確認しておくほうが、内窓もきれいに付きます。内窓にも、ご自分でできる調整と同じように、「風を完全にゼロにする」ことを約束するものではありません。

ふだんの使いやすさ(開け閉めの重さ、お手入れの手間など)は、内窓を付けると変わります。気になる方は、内窓のデメリットと後悔しない選び方で、正直にお話ししています。ガラスの選び方は内窓のガラスの選び方が参考になります。

お見積りは無料です。費用は窓の大きさ・数・ガラスの種類で変わるので、窓の写真を送っていただければお出しします。

よくある質問

窓の戸車を調整するだけで、すきま風は止まりますか

戸車のずれが原因なら、改善することがあります。ただ、パッキンのへたりや枠のゆがみが原因のときは、調整だけでは直りません。メーカーも、窓の気密性能は完全に空気を遮断するものではないと説明しています。

すきま風と、窓辺の冷気の見分け方はありますか

賃貸でも内窓は付けられますか

賃貸でも付けられる場合があります。ただし、管理会社やオーナーさまの許可が必要です。詳しくは賃貸でも内窓は付けられますかをご覧ください。

まとめ:まず調整、直らなければ内窓も選べます

窓のすきま風は、戸車・クレセント錠・気密部品の調整で、やわらぐことがあります。ご自分で試せる範囲を試して、直らなければ施工店やメーカーに相談するのが順番です。そのうえで、すきま風だけでなく、窓辺の寒さや結露、音も気になるときは、内窓がお役に立てるかもしれません。

「うちの窓はどのタイプだろう」「調整で直るか見てほしい」というときは、窓の写真を送っていただければ、状態をいっしょに確認します。LINEでのご相談、またはお問い合わせからお気軽にどうぞ。

関連する記事

この記事の出典

  • YKK AP よくあるお問い合せ「引違い窓を全閉状態にしているのにすき間風が入ってくるのですが、どうすればよいですか。」(2026年10月に確認)
  • YKK AP よくあるお問い合せ「引違い窓 戸車の調整」(2026年10月に確認)
  • LIXIL よくあるご質問「窓(サッシ)の引違い窓から隙間風が入ってくる」「窓や玄関などの開口部から『ヒューヒュー』と笛のような音がする」(2026年10月に確認)
  • 環境省 COOL CHOICE ゼロカーボンアクション30「窓の断熱リフォームから、暮らしの脱炭素を始めよう」(2026年10月に確認)
  • 国土交通省 子育てエコホーム支援事業【公式】「開口部の断熱改修【リフォーム】」(2026年10月に確認)

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