「うちは築30年以上の古い家なので、内窓は付けられないのでは」と心配されて、ご相談をいただくことがあります。窓まわりが古いと、枠がゆがんでいたり、奥行きが足りなかったりして、不安になりますよね。

結論から言うと、築年数そのものが理由で内窓が付けられなくなることはありません。大切なのは、築年数よりも「今の窓枠の状態」です。この記事では、メーカーが公表している取り付けの条件と、現地調査で私たちが見るところを、順番に説明します。

文:ガラパゴス内窓 編集部 / 更新日:2026年10月

先に結論:古い家で確かめたいのは3つ

  • 窓枠の奥行き:内窓を入れるための「奥行き」が足りているか。足りなければ、ふかし枠などの部材で対応できる場合があります。
  • 窓枠の状態:傷み・ぐらつき・段差がないか。傷みが大きいと、そのままでは付けられないことがあります。
  • 枠のゆがみ:古い家ほど起こりやすい点です。メーカーはある程度のゆがみに対応する部材を用意していますが、限度はあります。

ただし、実際に付けられるかどうかは、窓の種類や枠の形で変わります。写真だけでは決められないことも多いので、最終的には現地調査での確認になります。

内窓を付けるのに必要な「窓枠の奥行き」

内窓は、今ある窓枠(額縁)の内側に取り付けます。そのため、窓枠にある程度の奥行きが必要です。メーカーが公表している条件は、次のとおりです。いずれもメーカーの公表資料での値で、現場の状況によって変わります。

メーカー・製品取り付けに必要な奥行きの目安足りないとき
LIXIL インプラス(引き違い窓)窓枠の有効寸法 70mm以上ふかし枠を使う
LIXIL インプラス(開き窓・FIX窓)窓枠の有効寸法 55mm以上ふかし枠を使う
YKK AP ウチリモ(引き違い窓)額縁の取付面 最小47mm(枠を持ち出す納まり)ふかし枠などで対応
YKK AP ウチリモ(プロジェクト窓)設置寸法 最小39mmふかし枠などで対応

LIXILのよくあるご質問では、引き違い窓で70mm以上、開き窓・FIX窓で55mm以上が必要とされています。開き窓やテラスドアでは、ハンドルなどの出っ張りも含めて寸法を確かめます。YKK APのウチリモは、内窓の枠を室内側へ持ち出す納まりにすることで、従来より浅い窓枠にも付けやすくした製品です。公式ページでは、引き違い窓は従来の枠の奥行き70mmから58mmへ小さくなったと説明されています。

古い家の窓枠は、新しい家に比べて浅いことがあります。でも、奥行きが足りなくても、あきらめる必要はありません。LIXILは2025年6月から、奥行きが足りない現場でふかし枠を使わずに取り付けられる「持ち出し枠」を追加しています(引き違い窓の一般枠とアルミレール枠が対象です)。製品や窓の種類によって使える部材が違うので、どれが合うかは現地調査で確かめます。

窓の枠の材質や仕上げによっては、使える部材が変わることがあります。どの納め方ができるかは、現地で窓枠を見て決めます。

古い家で気になる「窓枠の傷み」と「ゆがみ」

築年数が経つと、窓枠の木が傷んだり、建物が少しずつゆがんだりすることがあります。LIXILのよくあるご質問では、ふかし枠を使う場合の条件として、窓枠の厚みが20mm以上あること、有効寸法が40mm以上あること、傷みや不安定さがなく、取り付ける面に段差がないことが挙げられています。段差がある場合は、段差スペーサーなどの部材で調整することもあります。

ゆがみについては、YKK APのウチリモの公式ページに「躯体のゆがみ8mmまで」対応するという記載があります。これは調整用の部材(調整上枠)による対応で、メーカーの試験や設計の条件での値です。実際のお宅でゆがみがどれくらいあるかは、測ってみないと分かりません。ゆがみが大きい窓は、内窓の開け閉めに影響が出ることがあるため、現地で正直にお伝えします。

なお、ゆがみがどの程度までなら大丈夫かという数字は、LIXILの公開資料では確かめられませんでした。ですので、この記事では目安の数字は載せていません。

現地調査で見ること

現地調査では、主に次のところを確認します。内窓は窓ごとに寸法を測って作るため、1つの窓でも何か所も測ります。

  1. 窓枠の奥行き:左右・上下の何か所かで測ります。クレセント(鍵)やハンドルの出っ張りも含めて確かめます。
  2. 窓枠の材質と仕上げ:木・樹脂・アルミ、壁紙の巻き込みの有無を見ます。使える部材が変わります。
  3. 取付面の傷み・段差・ぐらつき:手で触って、しっかりしているか確かめます。
  4. 枠のゆがみ:四隅の寸法を比べて、ゆがみの出方を見ます。
  5. 窓まわりのもの:カーテンレール、雨戸、網戸、出窓などが内窓と重ならないか確かめます。
  6. 結露・カビの跡:窓枠の傷みの原因になっていることがあります(結露のお悩み)。

お客様ご自身でできる確認として、窓を開けた状態で、窓枠の奥行きを定規で測っておいていただくと、お話がスムーズです。ただ、正確な判断は現地調査で行いますので、測れなくても大丈夫です。

補助金を使いたい場合の注意

国の「先進的窓リノベ2026事業」の公式ページでは、内窓は、外皮にある既存の外窓の開口面から屋内側へ50cm以内に、外窓と平行に設置するものが対象とされています。また、出窓に内窓を付ける場合は、出窓の形や建物の状態によって補助の対象にならないことがある、と書かれています。古い家には出窓や変わった形の窓も多いので、補助金を使いたい場合は、現地調査のときに一緒に確認します(補助金に関してのページ)。

お見積りは無料です。費用は窓の大きさ・数・ガラスの種類で変わるので、窓の写真を送っていただければお出しします。

よくある質問

築40年の木造の家でも、内窓は付けられますか

築年数だけで付けられないと決まることはありません。窓枠の奥行き・傷み・ゆがみを確かめたうえで判断します。窓によっては、ふかし枠などの部材が必要になったり、付けにくい窓があったりします。その場合は、理由をお伝えします。

窓枠が傷んでいる場合は、先に直す必要がありますか

傷みの程度によります。軽い段差であれば部材で調整できることもありますが、窓枠がぐらつくほど傷んでいる場合は、先に補修が必要になることがあります。現地で状態を見て、どちらが良いかをご相談します。

現地調査だけお願いして、断ってもいいですか

はい、現地調査・お見積りの段階でのキャンセルに費用はかかりません。付けられるかどうかを確かめるだけでも、お気軽にご利用ください。

まとめ:築年数より「窓枠の今の状態」で決まります

築30年以上の家でも、窓枠の奥行きが足りていたり、足りない分を部材で補えたりすれば、内窓は付けられます。確かめたいのは、奥行き・傷み・ゆがみの3つです。メーカーの条件は目安として参考になりますが、古い家ほど窓ごとに状態が違うので、現地調査での確認が確実です。

窓の写真を送っていただければ、付けられそうかどうかの目安をお伝えできます。LINEでのご相談、またはお問い合わせからお気軽にどうぞ。

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この記事の出典

  • LIXIL よくあるご質問「内窓インプラスの取り付けについて知りたい」(2026年10月に確認)
  • LIXIL ニュースリリース「リフォーム内窓『インプラス』の施工対応力をアップする選択部材に持ち出し枠を追加」(2025年5月13日付、2026年10月に確認)
  • YKK AP「ウチリモ47のヒミツ」「ウチリモ39のヒミツ」(2026年10月に確認)
  • 環境省「先進的窓リノベ2026事業【公式】対象工事の詳細【内窓設置】」(2026年10月に確認)

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