寝室の窓まわりで、「冬の夜に窓のそばだけ冷える」「外の車やバイクの音で目が覚める」「朝の光がまぶしい」「朝になると窓が濡れている」と感じることはありませんか。寝室の悩みは、リビングと違って「眠っている間」と「起きる直前・寝る直前」に集中します。

結論から言うと、寝室の内窓は「寒さ」「音」「結露」には窓の工事で向き合えますが、「朝の光」は内窓だけでは解決しにくい悩みです。この記事では、メーカーと国の機関が公表している情報を、条件つきで整理します。

文:ガラパゴス内窓 編集部 / 更新日:2026年10月

先に結論:寝室の内窓は「何に困っているか」で選び方が変わる

  • 寒さが気になる:断熱を重視して、Low-E複層ガラスなどを検討します。
  • 音が気になる:断熱とは別の話です。ガラスの厚みや、外窓との組み合わせで効果が変わります(内窓の防音の記事で詳しく説明しています)。
  • 朝の光が気になる:内窓は光を大きく遮るものではないので、カーテンなど別の方法との組み合わせになります(内窓とカーテンの記事)。
  • 結露が気になる:内窓で軽減を目指せます。ただし、お部屋の湿気の状態にも左右されます(結露対策のページ)。

寝室の寒さ:公式資料が言っていること

厚生労働省の「健康づくりのための睡眠ガイド2023」は、寝室について「暑すぎず寒すぎない温度に保つ」ことを挙げています。そのうえで、冬の寝室が寒くなったときの睡眠そのものへの影響は、掛け布団などで寝床を暖かくしていれば小さいと考えられている、という趣旨も書いています。

一方で同じガイドは、夜中にトイレへ行くときや早朝に急に寒さにさらされると、血圧が急に上がることがあり、脳卒中や心筋梗塞につながるおそれがあると述べています。また、冬に就寝前に過ごす部屋の室温が低いと、寝つくまでの時間が長くなったという調査も紹介しています。さらに、WHO(世界保健機関)の住まいと健康のガイドラインが、冬の室温を18℃以上に保つことをすすめている、と書かれています。

国土交通省の「住宅の断熱化と居住者の健康への影響に関する調査」の中間報告(2019年1月発表)では、次の点が報告されています。

  • 部屋どうしの温度差が大きく、床の近くの室温が低い住宅では、血圧が高い傾向がある。
  • 断熱改修のあとは、起床時の最高血圧が低くなった。
  • 就寝前の室温が低い住宅ほど、過活動膀胱(ぼうこう)の症状がある人が多く、改修後に就寝前の居間の室温が上がった住宅では症状が軽くなった。

国土交通省の案内ページには、寝室がいつも寒く乾燥していると感じている住宅では、睡眠障害の疑いがある人が多いことがわかっている、とも載っています。ただし、これらは「室温と健康の関わり」を調べた調査結果です。内窓をつければ眠りが良くなる、病気を防げる、と言い切れるものではありません。

環境省の資料では、冬の暖房時に室内の熱の約6割が窓から逃げると言われている、と紹介されています(出典は業界団体の資料)。寝室でも、窓まわりが冷えやすい場所のひとつです。冬の入りと朝の冷え込みの対策を、窓から考える意味はあります。ヒートショックそのものについてはヒートショックの記事をご覧ください。

寝室の音:「どれくらい静かならいいか」の目安

環境省の「騒音に係る環境基準」では、主に住居のための地域(AとBの類型)で、夜間(22時〜翌6時)は45デシベル以下が基準です。窓を主に閉めて暮らしていると認められる住まいでは、屋内に入ってくる音について夜間は40デシベル以下という基準が使えるとされています。睡眠ガイドでも、屋外の夜間の騒音を40デシベル未満にするというWHOヨーロッパ事務局の指針が紹介されています。

メーカーが公表している内窓の防音の数字は、次のとおり「試験条件つき」のものです。

  • YKK AP「ウチリモ」:外からの音を15dB低減。比較は、アルミサッシ+5mm単板ガラスの窓に対して、外窓(5mm単板ガラス)・空気層84mm・内窓(5mm単板ガラス)を組み合わせた条件です。音の高さによって効果は変わり、壁など建物の性能にも左右されるとされています。
  • LIXIL「インプラス」:JISの方法で実験室で測定した値であり、実際の建物では測定値に差が出る場合があると注記されています。

LIXILの案内では、防音を高める要点として、ガラスは厚いほど効果が高い、既存の窓と内窓でガラスの厚みを変えると効果が高まる、既存の窓と内窓の間を窓枠の範囲でなるべく離す、窓の隙間(建て付けや鍵の調整)を減らす、が挙げられています。また、Low-Eガラスに変えても防音性能は良くならない、とも明記されています。「断熱のガラス」と「防音のガラス」は別に考える必要があります。

なお、YKK APは、二重窓にすると気密性が上がるため、室内の音がこもることがあるとも案内しています。寝室では気にならないことが多いですが、知っておくと安心です。

朝の光:内窓だけでは解決しにくい理由

厚生労働省の睡眠ガイドは、起きたあとに朝の日光を浴びると体内時計が整い、夜に眠りやすくなる、と説明しています。同時に、寝室はできるだけ暗くして眠ることをすすめ、弱い光でも夜中に目が覚める回数が増えることがあると述べています。

つまり、「眠っている間は暗く、起きたら光を入れる」ことが大事です。内窓のガラスで光の量を細かく調整する、という使い方は一般的ではありません。メーカーの公式ページでも、内窓の特長としては断熱・防音・結露の軽減・紫外線(UV)カットなどが挙げられており、光を遮る性能は示されていません。朝の光の悩みは、遮光のカーテンやシェードと組み合わせて考えるのが現実的です。

結露:寝室で出やすい理由と、内窓でできること

寝室は、一晩のあいだ人の呼吸などで湿気がたまり、窓が閉め切りになりやすい部屋です。YKK APは、内窓と既存の窓の間に空気の層ができ、樹脂の枠が熱を伝えにくいため、室内側のガラスが冷えにくくなり、結露の発生も抑えられる、と説明しています。LIXILも内窓の特長に「結露軽減」を挙げています。

ただし、結露は窓の性能だけでなく、お部屋の湿気の量にも左右されます。窓の外側(既存の窓)の結露が残る場合もあります。賃貸やマンションでの結露の考え方は賃貸の結露・カビ対策の記事が参考になります。

悩み別:寝室の内窓の選び方

いちばんの悩み内窓でできること内窓だけでは難しいこと選ぶときの目安
冬の夜・朝の寒さ窓まわりの冷えを和らげる壁・床・部屋の温度差の解消Low-E複層ガラス(断熱タイプ)を検討。廊下や脱衣室との温度差も確認
外の音で目が覚める外窓との組み合わせで音を下げる壁や換気口から入る音、低い音の完全な軽減ガラスを厚く、既存の窓と厚みを変える。Low-Eは防音の効果を上げない
朝の光がまぶしいUVカット光を暗くする遮光カーテンなどと組み合わせる
朝の窓の結露室内側ガラスの冷えを抑え、結露を軽減部屋の湿気そのものを減らす換気・除湿とあわせて考える

悩みが2つ以上あるときは、優先順位を決めると選びやすくなります。たとえば「音が一番、寒さは二番」なら、ガラスの厚みと空気層の幅を優先し、断熱は枠の樹脂でまかなう、という考え方もあります。ガラスの種類の全体像は内窓のガラスの選び方をご覧ください。

寝室だけにつける前に知っておきたいこと

寝室だけに内窓をつけると、寝室は暖かく、廊下やトイレは寒いままという家もあります。夜中にトイレへ行くとき、部屋どうしの温度差が大きくなる点は、睡眠ガイドが血圧への影響として触れている内容と重なります。トイレや廊下の窓、脱衣室の窓もあわせて考えるかどうかは、予算とご家族の暮らし方で決めて構いません。

また、寝室の窓は毎晩開け閉めする場所です。開けやすさや、お手入れのしやすさも大切です(開けにくさの記事、お掃除の記事)。

無料見積りで分かること

窓の大きさ、奥行き、外窓のガラスの種類、窓の向きによって、合う内窓は変わります。お見積りは無料です。費用は窓の大きさ・数・ガラスの種類で変わるので、窓の写真を送っていただければお出しします。

よくある質問

内窓をつけると、ぐっすり眠れるようになりますか

眠りの良し悪しは、生活のリズムや体調など多くのことに左右されるため、「眠れるようになる」とは言い切れません。公式資料が示しているのは、室温や音、光が睡眠と関わりがあるということです。内窓は、そのうち寒さや音の一部を整える手段のひとつです。

寝室の防音は、どのガラスを選べばいいですか

メーカーの案内では、ガラスが厚いほど、また既存の窓とガラスの厚みが違うほど効果が高まるとされています。音の種類(車の音、人の声など)によっても効果は変わるので、気になる音を教えていただければ、ご提案できます。

朝の光が入りにくくなりますか

内窓は透明なガラスを使うことが多く、部屋が暗くなるようなものではありません。光を遮りたい場合は、遮光カーテンなどをあわせて検討してください。

まとめ:寝室は「悩みの順番」を決めてから選ぶ

寝室の内窓は、寒さ・音・結露に向き合う手段のひとつです。光については、カーテンなどとの組み合わせになります。公式資料は、室温や音、光が睡眠と関わりがあることを示していますが、内窓の効果は、窓の状態や音の種類、お部屋の湿気によって変わります。一番の悩みを決めてから、ガラスと取り付け方を選ぶのが確実です。

窓の写真を送っていただければ、お悩みに合った内窓をご提案できます。LINEでのご相談、またはお問い合わせからお気軽にどうぞ。

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この記事の出典

  • 厚生労働省「健康づくりのための睡眠ガイド2023」(情報1 睡眠環境の整え方)
  • 国土交通省「断熱改修等による居住者の健康への影響調査 中間報告(第2回)」(2019年1月24日発表)、同省「健康&快適生活」ページ
  • 環境省「騒音に係る環境基準について」
  • 環境省 COOL CHOICE「窓の断熱リフォームから、暮らしの脱炭素を始めよう」
  • YKK AP「ウチリモ 内窓」製品ページ、同社よくあるお問い合わせ(ウチリモ内窓の防音効果)
  • LIXIL「インプラス」製品ページ、同社Q&A(防音対策として有効なインプラスのガラス種類)

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