
キッチンの窓や勝手口まわりの窓は、「コンロの熱で内窓が傷まないかな」「油汚れがついたら、お手入れが大変そう」と、ほかの部屋より心配になりますよね。結論から言うと、キッチンの窓にも内窓は付けられます。ただし、コンロやストーブの近くでは、熱への注意が必要です。
この記事では、メーカーが公表している取扱説明書とよくあるご質問(FAQ)を実際に開いて確かめた内容だけを、やさしくまとめます。メーカーが「何センチ離せばいい」という数字を公表していないところは、数字を書かずに、分からないと正直にお伝えします。
文:ガラパゴス内窓 編集部 / 更新日:2026年10月
先に結論:キッチンの内窓で気をつける4つのこと
- 火のそば:内窓の枠は樹脂(プラスチックの仲間)でできています。コンロやストーブのすぐ近くは、メーカーが避けるよう案内しています。
- 熱のこもり:内窓と外の窓のあいだは、日ざしで熱がこもることがあります。ときどき少し開けて空気を入れ替えます。
- お手入れ:中性洗剤をうすめて、やわらかい布で拭くのが基本です。ベンジンなどの溶剤は使えません。
- 換気扇と水蒸気:煮炊きの水蒸気は結露のもとです。換気扇を回し、調理中は換気をします。
コンロの近くに内窓は付けられる?
YKK APのよくあるご質問には、「ウチリモ内窓をキッチンのガスコンロ近くに設置したいのですが、問題ありませんか」という質問があります。回答は、樹脂製のため、部材の温度が75℃以上になるようなガスコンロやストーブの付近には設置しないでください、というものです(2026年10月に確認)。
LIXILの樹脂内窓「リクラス」の取扱説明書にも、ストーブやアイロンなどの高温のものや熱を出す器具を、窓の枠に触れさせたり近づけたりしないでください、と書かれています。近づけると商品が変形するおそれがあるため、枠と器具の距離を十分にとるよう案内されています。
ここで大切なのは、内窓の枠が「火に弱い素材」だという点です。ただ、メーカーの資料で「コンロから何センチ離せばよい」という具体的な数字は、私たちが確かめた範囲では見つかりませんでした。そのため、「このくらいなら大丈夫」とは言い切れません。コンロの位置・窓の位置・調理のしかたは、お宅ごとに違います。
私たちは、コンロの真横や、火が窓のすぐそばまで届きそうな場所では、無理に内窓をおすすめしません。まずは窓の写真と、コンロとの位置が分かる写真を送っていただき、付けても大丈夫かをいっしょに確認します。付けない方が安心な場合は、そのようにお伝えします。
メーカーが取扱説明書で伝えている熱・お手入れの注意
キッチンに関わる部分を、確かめられた範囲で表にしました。いずれもメーカーが公表している文書にもとづきます。
| メーカー・製品 | 火気や熱について | お手入れ・換気について |
|---|---|---|
| LIXIL インプラス | 内窓と外窓を長く閉めたままにすると、そのあいだが高温になり、樹脂の枠が変形・収縮・変色することがある。少し開けて換気する。ガス・石油機器を使うときは必ず換気する(一酸化炭素中毒のおそれ)。 | ベンジン・シンナーなどの溶剤、塩酸や水酸化ナトリウムを含む薬品は使わない。塩素系の漂白剤やカビ取り剤がついたら、すぐ洗い流す。やわらかい布やスポンジで拭き、金属ブラシは使わない。 |
| YKK AP ウチリモ | 樹脂製のため、部材温度が75℃以上になるガスコンロやストーブの付近には設置しない(公式FAQ)。 | お手入れ方法は、公式の「使い方&お手入れガイドブック」に記載。 |
| 大信工業 プラスト | 樹脂材料は、使用環境で変形・収縮・変色・べたつきが起こることがある。長時間閉めるときは障子を少し開けて換気し、中空部の温度を抑える。 | 市販の中性洗剤で拭く。ベンジンなどの有機溶剤は使わない。 |
表の「少し開けて換気する」は、キッチンだけの話ではありません。日あたりのよい窓なら、どの部屋でも同じです。外から帰ったとき、内窓を少し開けて空気を入れ替える習慣をつけておくと安心です。
なお、日ざしでガラスが割れる「熱割れ」は、コンロの熱とは別の話です。気になる方は内窓のガラスの熱割れについての記事をご覧ください。
油汚れや調理の湯気が気になるときのお手入れ
内窓の枠もガラスも、基本のお手入れは「砂やほこりを取る→水拭き→汚れがひどいときは中性洗剤をうすめて拭く→洗剤を残さず水拭き→乾いた布で仕上げ」です。メーカーはどこも、やわらかい布やスポンジを使うよう案内しています。
気をつけたいのは、強い洗剤です。LIXILのインプラスの取扱説明書では、ベンジン・シンナーなどの溶剤は使わないこと、塩素系の漂白剤やカビ取り剤がついたままにしないことが書かれています。台所用の強い油汚れ用洗剤や、研磨剤入りのクリーナーを使いたくなる場面ですが、使う前に、お使いの製品の取扱説明書で使える洗剤を確かめてください。
製品によって、使える洗剤の書き方がすこし違います。たとえばLIXILのリクラスの取扱説明書では、溶剤系の洗剤や酸性・アルカリ性の洗剤は表面の皮膜をいためるので使わないと書かれていますが、インプラスの取扱説明書には、中性洗剤やアルカリ性洗剤をうすめた液で落とすと書かれています。迷ったときは、中性洗剤をうすめて使うのが無難です。日ごろのお手入れは内窓のお掃除の記事も参考になります。
換気扇と結露:煮炊きの水蒸気にも注意
プラストの取扱説明書では、結露がたくさん出る原因の例として、キッチンでの長時間の煮炊き、石油ストーブやガスストーブ、換気扇が止まっていることが挙げられています。内窓を付けても、室内の水蒸気が多いと結露はゼロにはなりません。
お鍋をかけているときは換気扇を回し、あとからも少しのあいだ回しておくと、窓まわりの水蒸気を減らせます。また、LIXILの説明書には、ガスや石油の機器を使うときは必ず換気をするよう書かれています。これは窓を守るためだけでなく、お体を守るための大切な決まりです。
勝手口まわりの窓でも考え方は同じです
勝手口のドアや、その横の窓に付ける場合も、考え方は同じです。火のそばになるか、日ざしで熱がこもるか、油や湯気がよく当たるかの3つを、窓ごとに確かめます。窓の形や、ドアに内窓を付けられるかどうかは製品ごとに違いますので、写真を見てから個別にお答えします。
お見積りは無料です。費用は窓の大きさ・数・ガラスの種類で変わるので、窓の写真を送っていただければお出しします。
よくある質問
コンロのすぐ横の窓にも内窓は付けられますか
メーカー(YKK AP)は、部材温度が75℃以上になるガスコンロやストーブの付近には設置しないよう案内しています。コンロのすぐ横は、無理におすすめしません。窓とコンロの位置が分かる写真を送っていただければ、付けてよいかを一緒に確認します。
油汚れには、台所用の強い洗剤を使ってもいいですか
製品ごとに使える洗剤が決まっています。各メーカーの取扱説明書では、ベンジンやシンナーなどの溶剤は使わないよう案内されています。まずは中性洗剤をうすめた液で、やわらかい布で拭いてみてください。落ちないときは、無理にこすらず、ご相談ください。
内窓を付けると、キッチンの結露はなくなりますか
結露を減らす助けにはなりますが、完全になくなるとは言えません。メーカーの取扱説明書でも、室内の状態によっては内窓を付けても結露が出ることがあると書かれています。換気扇を使うなど、水蒸気を減らす工夫もあわせて行うのがおすすめです。
まとめ:キッチンでも付けられる。火のそばだけは慎重に
キッチンの窓にも内窓は付けられますが、枠が樹脂のため、コンロやストーブのすぐ近くには向きません。お手入れは中性洗剤をうすめて拭く、換気をこまめにする、この2つが基本です。付けるかどうか迷う窓は、無理に決めず、写真で確かめてから判断しましょう。
窓の写真を送っていただければ、付けられるかどうかをお伝えできます。LINEでのご相談、またはお問い合わせからお気軽にどうぞ。
関連する記事
この記事の出典
- LIXIL「インプラス・インプラス for Renovation 取扱い説明書(お施主さま用)」MAL-78P(第2章・第5章・第6章。2026年10月に確認)
- LIXIL「樹脂内窓リクラス 取扱い説明書(お施主さま用)」MNT-1055(第3章。2026年10月に確認)
- YKK AP「よくあるお問い合せ」ウチリモ内窓をキッチンのガスコンロ近くに設置したいのですが、問題ありませんか(2026年10月に確認)
- 大信工業「内窓プラスト 取扱説明書(2025年版)」(2026年10月に確認)

