「内窓をつけたら、窓が二重になって空気が入れ替わらなくなるのでは」と心配されて、ご相談くださる方がよくいらっしゃいます。内窓は、いまの窓の内側にもう1枚、窓を足すものです。ふだんはそのまま開け閉めできるので、窓を開けての換気はこれまでどおりできます。

ただし、気をつけたい点がいくつかあります。この記事では、国の機関が公表している換気の考え方と、メーカーの取扱説明書に書かれている内窓の使い方をもとに、「内窓をつけたあとの換気のしかた」を順番に説明します。

文:ガラパゴス内窓 編集部 / 更新日:2026年10月

先に結論:内窓をつけても換気はできます

  • 窓を開けての換気は、内窓と外窓の両方を開ければこれまでどおりできます。
  • 家の「24時間換気システム」は、窓とは別の仕組みです。内窓をつけても、スイッチは入れたままにしておきます。
  • ガスや石油の機器を使うときは、メーカーの説明書でも「必ず換気」とされています。
  • 内窓と外窓のあいだに湿った空気がたまると、外窓がくもることがあります。ときどき窓を開けて空気を入れ替えると安心です。
  • 換気用の窓がついた窓や、換気扇のついた窓は、内窓がつけられなかったり、換気窓が使えなくなったりします。

内窓をつけたあとも、窓を開けて空気は入れ替えられます

内窓のメーカーであるLIXIL(インプラス)の取扱説明書には、引き違い窓の開け方・閉め方が書かれています。ふつうの窓と同じように、鍵(クレセント)をはずして障子(動かす部分)を動かせば開きます。空気を入れ替えたいときは、内窓を開け、そのうえで外窓も開けます。どちらか片方だけでは、空気はほとんど動きません。

窓の開け閉めのコツは内窓の開き方の選び方でも説明しています。

なお、LIXILの取扱説明書では、内窓は「外窓の内側に取り付けること」を前提にしている、と説明されています。外窓を開けたままの状態で内窓に強い風や雨が当たると、内窓の障子が外れたり、雨が室内側にもれたりするおそれがあります。風や雨の強い日は、外窓を閉めてから使ってください。

24時間換気は、窓の換気とは別のもの

国土交通省のシックハウス対策の資料によると、2003年(平成15年)7月1日に改正建築基準法が施行されました。家具や建材から出る化学物質をへらすため、原則としてすべての建物に機械の換気設備をつけることが義務になり、住宅では換気回数が1時間あたり0.5回以上の機械換気設備(いわゆる24時間換気システム)が必要とされています。「0.5回」とは、1時間で部屋の空気の半分が入れ替わる量のことです。

この仕組みは、給気口と換気扇などで空気の通り道をつくるもので、窓を開けなくてもはたらくように作られています。そのため、内窓をつけたことで、この義務の考え方が変わるわけではありません。国土交通省の取り組み事例集でも、シックハウス対策の換気設備は常に運転できるものとし、スイッチが簡単に止められない状態が望ましい、とされています。

「内窓をつけたからもう要らない」「音や寒さが気になるから止める」という使い方はおすすめできません。お住まいの換気設備の使い方は、取扱説明書や、引き渡し時の説明をご確認ください。

寒い季節の換気:全開より「少しだけ開けっぱなし」という考え方

厚生労働省は2020年11月に、冬の寒い時期でも部屋の温度と湿度を保ちながら換気する方法をまとめています。これは新型コロナ対策として、おもに店などの建物を想定してまとめられたものですが、窓の開け方の考え方は、家庭でも参考になります。

  • ときどき窓を全開にするより、一方向の窓を少しだけ開けて、ずっと換気する方が、室温の変化をおさえられる。
  • 部屋の温度は18℃以上、湿度は40%以上を保つようにする。
  • 暖房器具の近くの窓を開けると、入ってくる冷たい空気があたためられ、室温が下がりにくい。
  • 窓を開ける幅は、温度と湿度をはかりながら調整し、防犯にも気をつける。

内窓があると、外窓だけを開けて内窓を閉めておく使い方ができ、部屋の中に冷たい空気が入りにくくなります。ただ、内窓を閉めたままだと空気は入れ替わりません。「少し開ける」ときは、内窓も外窓も同じように少し開ける必要があります。

場面ごとのおすすめの換気

場面換気のしかたもとになる情報
ふだんの生活24時間換気は止めない。気になるときだけ内窓と外窓を開ける。国土交通省の資料
寒い季節全開を何度もするより、少しだけ開けて続ける。暖房器具の近くの窓が使いやすい。厚生労働省(2020年11月)
ガス・石油の機器を使うとき必ず換気する。LIXILの取扱説明書
風や雨が強いとき外窓を閉めてから、内窓を使う。LIXILの取扱説明書
内窓と外窓のあいだが熱くなるとき少し開けて換気する。LIXILの取扱説明書
湿気が多いとき(料理・入浴・洗濯物)換気扇を回し、窓を開けて、湿気を外に出す。LIXILの取扱説明書

換気で気をつけたい3つのこと

ガス・石油の機器を使うとき

LIXILの取扱説明書には「ガス・石油機器などをご使用の際は必ず換気をしてください。一酸化炭素中毒のおそれがあります。」と書かれています。ストーブなどを使うときは、内窓を閉めたまま使わず、こまめに窓を開けて空気を入れ替えてください。

内窓と外窓のあいだの湿気と熱

同じ取扱説明書には、内窓をつけても外窓に結露が出ることがある、と書かれています。部屋の湿った空気が内窓と外窓のあいだに入り、冷えた外窓側でくもるためで、窓の不具合ではないという説明です。結露を完全になくすことはできないものの、換気扇を回したり窓を開けたりして、湿気をこまめに外へ出すと、おさえやすくなります。

また、内窓と外窓を長いあいだ閉めきっていると、外の環境によっては、あいだの空間が高温になり、樹脂の部品が変形・収縮することがあるとされています。そのときも「少し開けて換気を行ってください」と案内されています。結露については結露のページや内窓をつけたら外窓が結露するのはなぜもご覧ください。

換気用の窓や換気扇がついている窓

LIXILのよくある質問では、換気扇をつけている窓には内窓を取り付けられない、とされています。また、換気窓のついた開閉しない窓(FIX窓)に、内窓もFIXで取り付けると、換気窓が使えなくなる、とも書かれています。そうした窓では、内窓の形を変える、別の場所で換気する、といった相談が必要になります。窓の写真を見ながらご提案しますので、ご遠慮なくお知らせください。

無料見積りで分かること

「この窓に内窓をつけたら、換気はどうなるか」は、窓の形や、まわりの換気設備の位置で変わります。現地で確認したうえで、換気の面もふくめてお伝えできます。

お見積りは無料です。費用は窓の大きさ・数・ガラスの種類で変わるので、窓の写真を送っていただければお出しします。

よくある質問

内窓を閉めていると、24時間換気の空気は入ってこなくなりますか

24時間換気は、窓ではなく給気口と換気扇などで空気を動かす仕組みです。給気口の位置や換気設備の種類はお住まいによって違うので、不安な場合は、現地調査のときに、換気設備の位置も一緒に確認します。

冬は寒いので、換気を減らしてもいいですか

24時間換気は止めずに、窓の換気を工夫するのがおすすめです。厚生労働省の資料では、全開を何度もするより、少しだけ開けて続ける方が室温の変化をおさえられる、という考え方が示されています。ガス・石油の機器を使うときは、必ず換気をしてください。

換気のために、内窓は開けたままにしておくものですか

ふだんは閉めておいて、換気したいときに開ける使い方で問題ありません。ただし、風や雨が強い日は、外窓を閉めてから使ってください。外窓を開けたまま強い風や雨が当たると、内窓が傷んだり雨がもれたりするおそれがあります。

まとめ:換気は「内窓と外窓の両方を開ける」ことと「24時間換気を止めない」こと

内窓をつけても、窓を開ければこれまでどおり換気できます。24時間換気のスイッチは入れたままにして、ガスや石油の機器を使うときや湿気が多いときは、こまめに窓を開けて空気を入れ替えてください。換気用の窓や換気扇のついた窓は、取り付けの前に確認が必要です。

気になる窓の写真を送っていただければ、換気の面もふくめてご案内します。LINEでのご相談、またはお問い合わせからお気軽にどうぞ。

関連する記事

この記事の出典

  • 国土交通省住宅局「シックハウス対策について知っておこう。」リーフレット(2026年10月に確認。改正建築基準法・換気回数0.5回/h)
  • 国土交通省住宅局「建築物における効率的な換気の促進に関する取組事例集」令和4年6月(2026年10月に確認。換気設備のスイッチ)
  • 厚生労働省「冬場における『換気の悪い密閉空間』を改善するための換気について」令和2年11月27日(2026年10月に確認)
  • LIXIL「インプラス 取扱い説明書」MAL-078K(2026年10月に確認。ガス・石油機器、強風時、結露、窓間の高温)
  • LIXIL よくあるご質問「内窓『インプラス』の取り付けについて知りたい」(2026年10月に確認。換気扇・換気窓付きFIX窓)

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