
夜の10時をすぎても、エアコンを切ると部屋の空気がむわっとしている。布団に入っても背中に熱がまとわりついて、何度も目が覚める。そんな熱帯夜の寝苦しさは、窓と無関係ではありません。ただ、窓だけが原因というわけでもありません。
先に答えると、夏に家の中へ入ってくる熱のうち、窓から入る割合はとても大きいと、業界団体のシミュレーションで示されています。一方で、夜の寝苦しさは、エアコンの使い方や湿気、寝具でも大きく変わります。この記事では、まず自分でできる工夫を整理し、そのうえで窓でできることとできないことをお伝えします。
文:ガラパゴス内窓 編集部 / 更新日:2026年10月
先に結論:熱帯夜の寝苦しさ、3つのポイント
- 原因:夜の気温が高いこと(熱帯夜)に加えて、昼のあいだに窓から入った熱が部屋にこもっていることが重なります。
- 自分でできること:窓の外側で日ざしをさえぎる、室温をこまめに測る、エアコンを無理に我慢しない、の3つが基本です。
- 窓が関わる場合の選択肢:日ざしの強い窓には、遮熱タイプのガラスを使った内窓という方法もあります。ただし、夜の暑さそのものを消すものではありません。
熱帯夜とは、夜の最低気温が25度以上のこと
気象庁は、熱帯夜を「夜間の最低気温が25度以上のこと」と説明しています。同じ資料では、日中の最高気温が25度以上を夏日、30度以上を真夏日、35度以上を猛暑日としています。つまり熱帯夜は、昼ではなく「夜になっても25度を下回らない」状態のことです。
外の気温が25度を下がらない夜は、窓を開けても涼しい風が入りにくくなります。そのため、部屋の中の暑さをどう抑えるかが大切になります。
夜の部屋が暑いのは、窓から入る熱が関係しています
住宅の建材メーカーなどでつくる日本建材・住宅設備産業協会は、2025年12月の資料で、夏の熱の出入りをシミュレーションしています。木造の戸建て住宅(6地域)を想定した結果では、窓から入る熱の割合は、断熱の等級によって55〜64%の範囲でした。壁や屋根、換気と比べても、窓の割合がもっとも大きい結果です。
これはあくまで条件を決めた計算で、実際の家は窓の向きや大きさ、建て方で変わります。それでも、「暑い部屋を考えるなら、まず窓を見る」ことに理由があるのは確かです。昼のあいだに窓から入った熱は、夜になっても部屋の中に残りやすくなります。
まず、お金をかけずにできること
厚生労働省は、室内の暑さ対策として「エアコン等で温度を調節」「遮光カーテン、すだれを利用」「室温をこまめに確認」を挙げています。環境省の熱中症予防情報サイトも、屋内ではエアコン等を適切に使って涼しい環境で過ごすこと、室内でも温度を測ることをすすめています。
- 昼のうちにカーテンやすだれで日ざしをさえぎる。夜に暑くなる部屋は、昼に熱を入れないことが先です。
- 寝室に温度計を置いて、数字で確かめる。「暑い気がする」を目で見える形にできます。
- エアコンは、暑さを我慢するために切らない。寝るときの使い方は、自分に合う設定温度や運転方法を探してみてください。
カーテンについては、内窓とカーテンの関係の記事でも触れています。
窓でできること、できないこと
内窓は、いまの窓の内側にもうひとつ窓をつける方法です。ガラスの種類を選べるため、日ざしの熱を減らしたい窓には、遮熱タイプのLow-E複層ガラスを使うことができます。LIXILの内窓「インプラス」の案内では、Low-E複層ガラスのグリーン(高遮熱仕様)について「夏の熱い日射熱を60%カット」と書かれています。これはメーカーの試験条件での値で、実際の暑さが60%下がるという意味ではありません。条件の詳しい内容は、メーカーのWEBカタログに載っています。
同じ案内では、日射量が多く暖かい地域では夏の暑さ対策を優先してLow-Eグリーンを使うことがすすめられています。ガラスの選び方は内窓のガラスの選び方で、夏の暑さ全般は夏の暑さ対策のページでまとめています。
一方で、窓を変えても、熱帯夜そのものがなくなるわけではありません。外の気温が下がらない夜は、エアコンが必要なことに変わりはありません。また、部屋の暑さの原因が、窓よりも屋根や壁、家具の配置、湿気にある場合は、窓の工事だけでは変化を感じにくいこともあります。外の空気が室温より涼しくなる夜は、内窓で窓の熱の出入りが小さくなる分、熱が逃げにくく感じる場合もある、という見方もあります。気になる方は、現地で窓の状態や向きを見て、向く・向かないを正直にお伝えします。
| 夜の暑さの状況 | 先に試すこと | 窓で考えること |
|---|---|---|
| 西側の窓の部屋が、夜になっても暑い | 昼のうちにカーテン・すだれで日ざしを減らす | 遮熱タイプのガラスの内窓を検討(西日の記事) |
| 2階の部屋が、とくに暑い | 室温を測り、エアコンの使い方を見直す | 屋根や壁の影響も大きいので、窓だけで決めない(2階の暑さの記事) |
| 寝室で、エアコンをつけても寝苦しい | 温度計で室温と湿度を確かめる | 窓まわりの熱の出入りを見直す(寝室の記事) |
| 窓が小さい・日が当たらない部屋 | 風の通り道と湿気を見直す | 窓の工事が合わない場合もある |
よくある質問
熱帯夜でも、窓を開けて寝れば大丈夫ですか
外の気温が25度を下回らない熱帯夜は、窓を開けても涼しい風が入らないことがあります。また、防犯の面でも心配が残ります。室温を温度計で確かめながら、エアコンなどで調節してください。
内窓をつければ、エアコンなしで寝られますか
いいえ、エアコンなしで寝られるとはお約束できません。内窓は、窓から入る熱を減らす工夫のひとつで、熱帯夜の暑さそのものを消すものではありません。環境省も、屋内ではエアコン等を適切に使うようすすめています。
どの窓から対策するといいですか
日ざしがよく当たる窓、とくに寝室で夜も暑さを感じる窓からが目安です。窓の向きや大きさで変わるので、写真を送っていただければ一緒に考えます。
まとめ:まず窓の外で日ざしを減らし、足りなければ窓を見直す
熱帯夜の寝苦しさには、窓から入る熱だけでなく、エアコンの使い方や湿気も関わります。まずはカーテンやすだれ、温度計といった手軽なことから始め、それでも日ざしの強い窓の暑さが気になるときに、遮熱タイプのガラスを使った内窓を選択肢に入れてみてください。
お見積りは無料です。費用は窓の大きさ・数・ガラスの種類で変わるので、窓の写真を送っていただければお出しします。LINEでのご相談、またはお問い合わせからお気軽にどうぞ。
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この記事の出典
- 気象庁「気温に関する用語」(熱帯夜・夏日・真夏日・猛暑日の定義。2026年10月に確認)
- 日本建材・住宅設備産業協会「住宅各部位における熱の出入り割合」(2025年12月。シミュレーション結果・夏季の熱取得割合)
- 厚生労働省「熱中症を防ぎましょう」(室内での熱中症対策)
- 環境省 熱中症予防情報サイト(熱中症警戒アラートの概要・熱中症の予防方法と対処方法)
- LIXIL「インプラス」えらべるガラス(Low-E複層ガラス グリーン〈高遮熱仕様〉の説明)

