夏の昼、エアコンをつけているのに、窓のそばだけむわっとする。設定温度を下げても、なかなか部屋が涼しくならない。そんな経験はありませんか。

エアコンが効かないと感じるとき、原因はエアコンの中だけにあるとは限りません。国の資料では、夏の昼間に外から家に入ってくる熱の多くが、窓などの開口部から入るとされています。つまり「冷やす力」より「入ってくる熱」のほうが大きくなっている場合があります。この記事では、お金をかけずにできる工夫から、窓でできることまでを順番にお話しします。

文:ガラパゴス内窓 編集部 / 更新日:2026年10月

先に結論:エアコンが効きにくいときに見ること3つ

  • 原因:エアコンの使い方(フィルターの目詰まり・室外機まわり)と、窓から入る日ざし、この2つが重なっていることが多いです。
  • 自分でできること:フィルターの掃除、室外機のまわりの片づけ、日ざしを窓の外側で防ぐ工夫。どれもお金がかからないか、手軽にできます。
  • 窓が関わる場合の選択肢:すだれやサンシェードで足りなければ、遮熱タイプのガラスを使った内窓も一つの方法です。ただし、窓だけで解決するとは限りません。

なお、エアコン本体の故障が疑われる場合(風は出るのに冷たくない、異音やにおいがする、水が漏れるなど)は、この記事では判断できません。エアコンの業者やメーカーの修理窓口に相談してください。

夏の熱は、どこから入ってくるのか

資源エネルギー庁の学習用資料には、平成4年の基準で建てた住宅をモデルにした図があります。それによると、夏の昼に冷房をしているとき、外から入ってくる熱のうち、窓などの開口部から入る割合は73%です。ほかは屋根が11%、外壁が7%、換気が6%、床が3%とされています。

この数字は、あくまで資料のモデル住宅の場合です。お住まいの建物の古さ、窓の大きさや向き、階数によって割合は変わります。それでも、窓が「熱の入り口」としていちばん大きいという考え方は、国の住宅向け資料にも共通しています。

国土交通省の設計ガイドでは、夏の日ざしは軒やひさしと、すだれ・ブラインド・シャッターなどの日射を遮る部材を組み合わせて、外側で調整するのが基本とされています。とくに東と西の窓は、朝夕の低い角度から日が入るため、日射を遮ることが大切だと書かれています。

まず自分でできること(お金をかけない順)

フィルターを掃除する

環境省のページでは、エアコンのフィルターは2週間に1回の掃除が目安とされています。目詰まりしていると、冷房のときで約4%の電気が無駄になるとも書かれています。ただし、このページは過去の節電キャンペーンのもので、情報が古い可能性があるとも注記されています。掃除の頻度は、お使いの機種の取扱説明書もあわせて確認してください。

室外機のまわりを片づける

環境省のページでは、室外機の吹き出し口のまわりに物を置かず、風通しのよい場所に設置して、まわりを整理することがすすめられています。ベランダの物置き場になっていないか、一度見てみてください。

日ざしを「窓の外側」で止める

環境省の「デコ活」の記事では、日射対策は室内よりも窓の外側で行い、窓そのものの温度を上げないことが大事だとされています。外側で対策をしないと、日が沈んだあともガラスの表面が熱を持ち続けて、部屋が暑くなる原因になるとも説明されています。

よしず、すだれ、サンシェードなどで、窓に直接日が当たらないようにする方法です。日の当たる南側や西側の窓に対策をすると、室温の上昇を抑えやすいと書かれています。カーテンについては、内窓とカーテンの関係の記事もご覧ください。

「28℃」は設定温度ではなく、室温の目安

環境省は、夏の冷房時の室温の目安を28℃としています。ただし、これはエアコンの設定温度ではありません。設定を28℃にしても、部屋が28℃になるとは限らないからです。温湿度計で実際の室温を確かめながら、体調に合わせて調整してください。厳しい暑さの日に我慢しすぎることはおすすめしません。

窓でできること、できないこと

外側の日よけを付けても暑さが残る、あるいは外側に日よけを付けられない(集合住宅のベランダ側など)場合には、窓そのものを見直す方法があります。内窓は、いまの窓の内側にもう一つ窓を付けるものです。

LIXILの公式ページでは、内窓「インプラス」の遮熱タイプのガラス(Low-E複層ガラス グリーン〔高遮熱仕様〕)について、夏の日射熱を60%カットするとされています。この数値はメーカーの試験条件での値で、算出の条件はメーカーのWEBカタログで確認するよう案内されています。お住まいの窓で同じ数字になるとは限りません。ガラスの種類の違いは内窓のガラスの選び方で説明しています。

一方で、内窓が向かない場合もあります。

  • 暑さの主な原因が屋根や天井など、窓以外にある場合(窓を変えても効果が出にくいことがあります)。
  • エアコンの能力が部屋の広さに合っていない場合。
  • 窓枠の奥行きが足りない、窓の形が特殊などで、取り付けに工夫が必要な場合。

内窓は、あくまで「窓から入る熱を減らす」ためのものです。エアコンの効きの問題をすべて解決するものではありません。デメリットも含めて内窓のデメリット8つと後悔しない選び方で正直にお伝えしています。

原因と対策のまとめ表

こんな状況考えられる原因まず試すこと窓で考えること
しばらく掃除していないフィルターの目詰まりフィルターを掃除する窓は関係しにくい
室外機のまわりに物がある熱がこもって効率が下がるまわりを片づける窓は関係しにくい
日が当たる時間だけ暑い窓からの日ざし窓の外側の日よけ(すだれ・サンシェード等)遮熱タイプのガラスの内窓
夕方になっても部屋が暑い日ざしで熱くなったガラスの表面(外側で対策をしていない場合)日中のうちに外側で日ざしを止める窓の向きと合わせて検討
風は出るが冷たくない・異音・水漏れエアコン本体の不具合の可能性業者・メーカーに相談する窓では解決しない

よくある質問

設定温度を下げれば、早く涼しくなりますか

環境省の資料では、28℃はエアコンの設定温度ではなく室温の目安とされています。設定温度を下げるだけでは、窓から入る熱が大きいときに追いつかないことがあります。まずは温湿度計で実際の室温を確かめ、日ざしやフィルターの状態も見直してみてください。

エアコンが古いので効かないのでしょうか

この記事では、エアコンが古いかどうか、故障しているかどうかは判断できません。気になる症状がある場合は、エアコンの業者やメーカーの修理窓口に相談してください。窓の対策は、エアコンの状態にかかわらず、部屋に入る熱を減らす方法の一つです。

内窓を付ければ、エアコンの効きはよくなりますか

窓から入る熱が大きい部屋では、効きやすくなる可能性があります。ただし、効果は窓の向き・大きさ・家の造りによって変わります。屋根や壁から入る熱が大きい場合は、変化を感じにくいこともあります。まずは窓の写真を送っていただければ、向き不向きをご案内します。

まとめ:エアコンと窓、両方から見てみる

エアコンが効かないと感じたら、フィルターと室外機のまわりを見直し、窓の外側で日ざしを止める工夫をしてみてください。それでも暑さが残る部屋では、窓から入る熱を減らす内窓が選択肢になります。エアコンの故障が疑われるときは、無理に自分で判断せず、業者にご相談ください。

次の一歩

夏の暑さと内窓の関係を詳しく知りたい方は、夏の暑さ対策のページで、遮熱の考え方をまとめています。ガラスの種類で迷っているときは内窓のガラスの選び方も参考になります。

お見積りは無料です。費用は窓の大きさ・数・ガラスの種類で変わるので、窓の写真を送っていただければお出しします。LINEでのご相談、またはお問い合わせからお気軽にどうぞ。

関連する記事

この記事の出典

  • 資源エネルギー庁 エネルギー教育(学習用資料「家庭分野とエネルギー」:夏の冷房時に開口部から入る熱の割合の図)
  • 環境省 COOL CHOICE「みんなで節電アクション! 家庭でできる節電アクション 3.エアコンで節電!」
  • 環境省「デコ活」記事「暑い夏のおうち時間を省エネ&快適に過ごすコツを知っていますか?」(2021年7月16日)
  • 国土交通省 住宅局「省エネ性能に優れた断熱性の高い住宅の設計ガイド」(令和7年3月)
  • LIXIL「インプラス ガラス」ページ(Low-E複層ガラス グリーン〔高遮熱仕様〕の説明)

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 ※ が付いている欄は必須項目です