「うちのサッシはアルミだから寒いと言われた」「樹脂サッシというものがあるらしいけれど、今の窓と何が違うの?」と気になって、調べていませんか。サッシ(窓の枠)の材料は、熱の伝わりやすさに大きくかかわります。

結論から言うと、アルミは熱を伝えやすく、樹脂は伝えにくい材料です。内窓は、今の窓を外さずに、その内側にもう1つ窓を足す方法です。外の窓がアルミでも、内窓との組み合わせで窓全体の熱の伝わりやすさを下げる、という考え方をします。この記事では、サッシの種類ごとの違いと、内窓の位置づけを、メーカーや業界団体の資料をもとに、やさしく整理します。

文:ガラパゴス内窓 編集部 / 更新日:2026年10月

先に結論:サッシの種類と内窓の考え方

  • サッシの材料は大きく、アルミ・アルミ樹脂複合・樹脂・木の4つ。アルミは熱を伝えやすく、樹脂と木は伝えにくい材料です。
  • 熱の伝わりやすさは、枠の材料だけでなく、ガラスの種類(単板か複層か)でも変わります。
  • 内窓は、今の窓を残して内側に窓を足す方法です。外の窓がアルミでも、内窓との組み合わせで窓全体の性能を見ます。
  • 窓ごと替える方法もあります。どちらがよいかは、窓の状態や、工事で何を重視するかで変わります。

アルミ・樹脂・複合サッシの違い

日本サッシ協会は、サッシ・ドアの性能データベースの中で、建具(窓の枠や戸)の材料を次のように分けて定義しています。アルミは「アルミニウム合金などの金属でできた構造」、アルミ樹脂複合は「室外側が金属で、室内側の大部分が樹脂(または木)で覆われている構造」、樹脂は「窓の構造が樹脂製のもの」、木は「木製のもの」です。このほかに、金属の途中に断熱性の高い材料をはさんだ「アルミ熱遮断構造」という分け方もあります。

YKK APの解説では、それぞれの特徴を次のように紹介しています。

種類つくりメーカー解説での特徴
アルミサッシアルミ合金製軽くて丈夫で、価格を抑えやすい一方、熱を伝えやすく、冬は結露が起きやすい
アルミ樹脂複合サッシ室外側がアルミ、室内側が塩化ビニル樹脂(PVC)雨風に強く、室内側が樹脂なので断熱性や遮音性も期待できる。両面が樹脂のサッシよりは、断熱性がやや劣る
樹脂サッシPVC(塩化ビニル樹脂)製熱伝導率がアルミの約1,400分の1とされ、断熱性が高い。価格は高めで、重く感じることもある
木製サッシ木製断熱性・防露性に優れ、熱伝導率はアルミの約1,300分の1とされる。価格は最も高く、定期的な塗装などの手入れが必要

※YKK AP「サッシとは」の解説による。熱伝導率の倍率は、材料そのものの比較で、窓全体の性能を表す数字ではありません。

環境省の「エコジン」の記事でも、アルミは熱を伝えやすく、窓から熱が出入りする大きな原因のひとつと説明されています。樹脂は熱が伝わりにくい材料で、外側がアルミ、内側が樹脂のアルミ樹脂複合の窓を選ぶ住宅も増えている、とされています。

窓の熱の伝わりやすさ(Uw値)は、枠とガラスで決まる

窓の熱の伝わりやすさは、「熱貫流率(ねつかんりゅうりつ)」という数字で表します。単位はW/(㎡・K)で、数字が小さいほど、熱が伝わりにくい窓です。窓1枚まるごと(枠とガラスの両方)で見るときの数字を、Uw値(ウインドウのU値)と呼ぶことがあります。

日本サッシ協会の省エネ基準の講習資料(平成28年・国の基準にもとづく説明)では、窓の仕様のイメージとして、東京などの温暖な地域は「アルミサッシ+複層ガラス」、札幌などの寒い地域は「樹脂サッシ+Low-E複層ガラス」が示されています。昔の基準では、東京の窓は「アルミサッシ+単板ガラス」でした。枠の材料だけでなく、ガラスをどうするかも合わせて、窓の性能が決まるということです。

サッシの種類ごとの正確なUw値は、窓の形・大きさ・ガラスの組み合わせで変わり、メーカーや建築研究所が公表する表で確かめる形になっています。この記事では、数字を決めつけて書くことは控えます。お手持ちの窓の数字が気になるときは、メーカーの資料やカタログで、試験条件も合わせてご確認ください。

今の窓がどの種類か、調べるには

お住まいの窓の種類は、次のような方法で調べられます。

  1. 窓についているラベルを見る:LIXILは、窓のラベルにシリーズ名や品番・商品コードなどが書かれていることがある、と案内しています(シリーズ名だけの場合もあります)。品番やメーカー名が分かれば、メーカーのカタログで材料を確かめられます。
  2. 枠の室内側を見る:日本サッシ協会の定義では、アルミ樹脂複合は「室内側の大部分が樹脂で覆われている」窓です。室内側の枠が金属のままか、樹脂でおおわれているかが手がかりになります。ただし、見た目だけでは分かりにくいこともあります。
  3. ガラスの刻印を見る:YKK APのガラスには、室内側から見て右下に刻印があり、ガラスの厚さや空気層の厚みを読み取れる場合があります(単板か複層かを知る手がかりになります)。

ラベルが見つからない、古い窓でメーカーが分からない、という場合は、窓の写真を送っていただければ、見える範囲でお答えします。

内窓を付けると、窓全体はどう考える?

内窓は、今ある窓(外窓)はそのままにして、その内側にもう1つ窓を取り付ける方法です。LIXILは「インプラス」について、2つの窓の間にできる空気の層が、断熱と防音に役立つと説明しています。取り付けの時間は、1窓あたり約60分が目安とされています(現場によって変わります)。

このとき、窓全体の熱の伝わりやすさは、外窓と内窓の「組み合わせ」で考えます。日本サッシ協会の講習資料に、二重窓の簡易計算の例が載っています。次の表は、その計算例です。

外窓内窓外窓単独のUw値内窓単独のUw値組み合わせた計算結果
アルミサッシ(単板ガラス)樹脂サッシ(複層ガラス・空気層10mm)6.512.912.00
アルミサッシ(単板ガラス)樹脂サッシ(複層ガラス・空気層6mm)6.513.492.26
アルミサッシ(単板ガラス)樹脂サッシ(単板ガラス)6.516.513.22

※日本サッシ協会の講習資料(平成28年省エネ基準)にある簡易計算の例。単位はW/(㎡・K)で、小さいほど熱が伝わりにくい。外窓と内窓の熱の通り道の大きさは同じ、空気層の熱抵抗などは資料の定めた値、という条件での計算で、実際の窓の性能を保証する数字ではありません。

この例からは、外窓がアルミの単板ガラスのままでも、内窓を足すと窓全体の数字が下がること、内窓のガラスが複層か単板かでも結果が変わることが分かります。実際の窓は、サイズ・枠の状態・すき間の有無で変わるので、数字はあくまで考え方の目安です。ガラスの選び方は内窓のガラスの選び方で詳しく説明しています。

内窓と、窓ごと替える方法の違い

窓ごと替える方法もあります。たとえば「カバー工法」は、今ある窓枠を残して、その上に新しい窓枠をかぶせる方法で、壁をこわさずに窓を替えられる、とメーカーは説明しています。内窓とは考え方が違うので、並べて整理します。

項目内窓を付ける窓ごと替える(カバー工法など)
やり方今の窓の内側に、窓を1つ足す今の窓枠の上に、新しい窓をかぶせて取り替える
今の窓そのまま残る新しい窓に替わる
工事時間の目安(YKK APの解説)1窓あたり約60分1窓あたり約2時間〜半日
メーカーの説明高い断熱・防音の効果が期待できる古くなった窓そのものを取り替えられる

LIXILのよくある質問では、内窓の「インプラス」と窓を替える「リプラス」の断熱や防音の性能差は、建物の構造や窓の種類などの条件で変わるため、一概には示せない、とされています。ですから、どちらが上、とは言い切れません。

考え方の違いは、次のとおりです。窓ごと替える方法は、傷んだ窓そのものを新しくできます。内窓は、今の窓を残すので、窓を2枚あけ閉めする手間が出ます(内窓のデメリットもあわせてご覧ください)。マンションの場合は、窓の外側が共用部分にあたることが多く、管理規約の確認が必要です(マンションの管理規約と内窓)。当店は内窓の専門店で、窓ごとの交換は取り扱いが別になるため、ここでは考え方の紹介にとどめます。

内窓が合う人、合わない人

  • 内窓が合いやすい人:今の窓はまだ使えて、寒さ・暑さ・結露・音をやわらげたい人。短い工事で済ませたい人。
  • 慎重に考えたい人:窓がすでに傷んでいて開け閉めに困っている人。窓を頻繁に出入りに使っていて、2枚あける手間が気になる人。
  • どちらも検討したい人:窓の枠の奥行きがせまくて内窓が付けにくい人(ふかし枠で付けられることもあります)。

内窓の製品の違いは内窓の製品比較にまとめています。お見積りは無料です。費用は窓の大きさ・数・ガラスの種類で変わるので、窓の写真を送っていただければお出しします。

よくある質問

アルミサッシのままで、内窓を付けても意味はありますか

意味はあります。日本サッシ協会の講習資料の計算例では、アルミサッシ(単板ガラス)の外窓に、複層ガラスの樹脂内窓を足した場合、窓全体の数字が下がっています。ただし、窓の大きさやすき間などで実際の効果は変わるため、体感を保証するものではありません。

自分の窓が樹脂かアルミか分からないときは、どうすればよいですか

窓のラベルにあるシリーズ名や品番を確かめて、メーカーのカタログで材料を調べるのが確実です。ラベルが無い場合は、窓の写真を送っていただければ、分かる範囲でお答えします。

樹脂サッシの窓にも、内窓は付けられますか

内窓は、窓枠の奥行きなどの条件が合えば付けられますが、外窓の材料が何かだけでは決まりません。外窓がすでに樹脂で高い性能の場合は、内窓を足す効果が小さいこともあります。窓の状態を見て、付けない方がよいときは正直にお伝えします。

まとめ:材料の違いを知って、窓全体で考える

アルミは熱を伝えやすく、樹脂や木は伝えにくい材料です。ただし窓の性能は、枠の材料とガラスの組み合わせで決まります。内窓は、今の窓を残したまま、外窓と内窓の組み合わせで窓全体の性能を高める方法です。窓ごと替える方法もあり、どちらが合うかは窓の状態やお困りごとで変わります。

「うちの窓はどれ?」「内窓を付ける意味はあるの?」という段階でも、お気軽にご相談ください。LINEでのご相談、またはお問い合わせから、窓の写真を送っていただけます。

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この記事の出典

  • 一般社団法人 日本サッシ協会「サッシ・ドア性能データベースをご利用いただくにあたって」(2025年10月1日改訂)
  • 一般社団法人 日本サッシ協会 省エネルギー基準の講習資料 テキスト2章(平成28年度・二重窓の簡易計算例ほか)
  • YKK AP「『サッシ』とは?」(窓リフォームのコラム)、「窓を交換する」「窓リフォーム」ページ
  • LIXIL「インプラス」製品ページ、よくある質問「窓リフォーム商品のリプラスとインプラスの違い」、サポートページ(製品ラベルの位置)
  • 環境省「エコジン」特集記事(窓の断熱)

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